ADHDについて
ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)の略語で、注意欠陥多動性障害とも呼ばれています。ADHDは大きく3つの行動特性に分類できます。「不注意」「多動性」「衝動性」の3つです。
〇不注意
集中力が続かず、気が散りやすい状態
〇多動性
落ち着きがなく、じっとしていられない状態
〇衝動性
感情をコントロールできない
3つの行動特性に分類しましたが現れ方には個人差があり、必ずこれらの症状が出現するわけではありません。しかし、最も多いのが3つの特性を併せ持つ「混合タイプ」となります。この3つの行動特性により社会生活で問題が起き、トラブルになることがあります。
ADHDは脳の障害なのか?
ADHDの仕組みについてはまだまだ分かっていない部分も多いですが、脳に原因があるのではないかと言われることが多いです。その中でも特に脳の前頭葉の働きと関係が深いのではないかと言われています。前頭葉はワーキングメモリー、推論、感情コントロールなど非常に重要な機能が多い場所です。また、前頭前野と呼ばれる部位は人間らしさを形成する部分でもあり「空気を読む」「他者の気持ちを理解する」などとも関係が深い部分です。ADHDと前頭葉が非常に重要であるのは間違いないと思いますが、注意というものは前頭葉以外の部位も関与するので脳のネットワークも重要な要素であると考えられています。
また、注意力や集中力はトレーニングにより強めることもできます。一般的に言われている脳トレなどはそれらの機能を高めると言われています。
脳トレ
計算
音読
クロスワード(難易度は高いが効果が高い脳トレであると言われています)
間違い探し
パズル
などがあります。対象者に合わせて課題を変えてみると良いです。その人にとっての難易度は適切であるか?興味のある課題であるか?課題時間はどれぐらいがベストか?なども考えながら脳トレを提供すると良いと思います。人間は興味のある課題だと注意力が上がると言われています。音読や計算などは退屈で注意力が働きにくいのでしたら、別の興味のある課題に変更することをおススメします。そのためにはその方の趣味や好きなことを聞くことが大事になってきます。